安く買うか、長く得するか:クルマのコスパは保有期間で決まる

最終更新:2026年10月23日

砂の代わりに硬貨が落ちる砂時計と、上下に入った車のイラスト

「安い車ランキング」はネットにいくらでもあります。でも本当に効くのは、どの車を買うかより何年乗るかです。早めに売ってリセールで取り返すのか、長く乗って維持費の安さで得をするのか。このサイトでは前者を短期型、後者を長期型と呼んでいます。

期間工の世界にも、入社祝い金で早く稼ぐ「短期型」と、満了金を積み上げる「長期型」があります(期間工の比較記事)。クルマのお金も同じ考え方で整理できます。

判断軸の比較表

判断軸短期で得する型長期で得する型
狙う期間3〜5年で乗り換え7〜10年乗り続ける
得をする仕組み高いリセール、残価設定ローン、値引き・補助金維持費の安さ、ローンを払い終えた後の期間
向く車ジムニー、アルファード、ランドクルーザーなどリセールの強い車スイフト、ライズなど車両価格と維持費が安い車
得のカーブ売るときに一気に戻ってくる年々じわじわ効いてくる
失敗したときの痛み相場が崩れる、事故や走りすぎで残価を割る故障や車検のタイミングで出費が重なる
向く人数年で乗り換えたい、見栄もほしい長く乗りたい、手放す気がない

実際の数字で見ると

同じ前提で4台を試算すると、保有期間で勝者が入れ替わります(詳しくは10年総額の記事)。

5年保有は車検1回・年1万km(5万km時点で売却)。5年後売却額は2021年式の買取実績から出した残存率による推定。
車種5年の実質総額1年あたりリセール回収率10年の実質総額1年あたり(10年)
ジムニーシエラ230.1万円46.0万円80%541.3万円54.1万円
ライズ240.0万円48.0万円60%483.3万円48.3万円
スイフト244.7万円48.9万円55%483.1万円48.3万円
ノート276.6万円55.3万円50%541.8万円54.2万円

5年で売るならジムニーシエラ、10年乗るならスイフトとライズ。「どの車が安いか」には、保有期間を決めないと答えが出ません。

短期型の落とし穴

  • 残価設定ローン(残クレ)の条件:走行距離の上限や車の状態の条件を超えると、返却時に追加の精算が必要になることがあります。事故で修復歴がついた場合も同じです
  • 相場は永遠ではない:リセールが強い車でも、モデルチェンジや供給が増えたタイミングで中古相場が下がることがあります
  • 走行距離で崩れる:ジムニーシエラも、5年・5万kmなら車両価格の約8割が戻る計算ですが、10年・10万kmでは約3〜4割に下がります

長期型の落とし穴

  • 安い車でも維持費は積み上がる:10年の維持費は4台とも330〜400万円ほどで、車両価格の約2倍です
  • 年数がたつほど整備費が増える:消耗品の交換や故障で、後半ほど出費がかさみやすくなります
  • 13年を超えると税金が上がる:自動車税と重量税は、新車登録から13年を超えると重くなります

迷ったら

買う前に「3年後・5年後・10年後に売ったら実質いくらか」を一度だけ計算してみてください。保有期間を先に決めてから車種を選ぶと、「思っていたのと違う」がかなり減ります。